名探偵の奇跡/日本推理作家協会編

2004~2006に発表された短編ミステリーの中から、名探偵が活躍する12編を集めたアンソロジーとのこと。

名探偵の奇跡―日本ベストミステリー選集 (光文社文庫)名探偵の奇跡―日本ベストミステリー選集 (光文社文庫)
日本推理作家協会

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以下、寸評。


『地獄へご案内』赤川次郎 ☆☆★
赤川次郎って、こんなに読みづらかったっけ? というのが率直な感想。
読点の位置、会話から地の文への復帰の仕方など、リズムが合わなくて困った。

『審理(裁判員法廷二〇〇九)』芦辺拓 ☆☆☆
裁判員制度導入に合わせたストーリー。
ちょっと長いかな。法廷ものだから仕方ないかな。

『あるいは四風荘殺人事件』有栖川有栖 ☆☆☆★
火村ものは最初の2冊でやめた。合わないんだよなあ。これもやっぱり…。
学生アリスのほうは好き。

『願かけて』泡坂妻夫 ☆☆☆
物足りない。もう少し捻りがほしい。泡坂妻夫の名前に期待し過ぎ?

『雷鳴』大沢在昌 ☆☆☆★
一度しか使えないネタだけど、ゆえに新鮮で面白かった。

『棄神祭』北森鴻 ☆☆★
蓮丈那智シリーズを読むのは初めて。辛かった。

『先生と僕』坂木司 ☆☆☆★
この作者は初めてだけど、なかなか気に入った。他のも読んでみようかな。

『デューラーの瞳』柄刀一 ☆☆★
本アンソロジーのワースト。
この手の力業は島田荘司くらいの筆力がないと難しいかも。

『変奏曲〈白い密室〉』西澤保彦 ☆☆☆
設定は面白いんけど、この作品ではあまり活きてないと思う。

『四色問題』法月綸太郎 ☆☆★
エラリイ・クイーンの後期短編風。
ダイイング・メッセージはあまり好きじゃないしなあ。

『カランポーの悪魔』柳広司 ☆☆☆☆
2番目に気に入った。柳広司は短編が巧い。

『永遠の時効』横山秀夫 ☆☆☆☆
ベスト。頭ひとつ抜けている。

作者名五十音順で最後がこの2作になったのは、巡り合わせとして良かったのか悪かったのか。
ぼくのように最後まで読み通した人は、ホッとしただろうし、満足感もあったんじゃないかと思う。

読了:2010/11/15
採点:☆☆☆★


▼関連作
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横山 秀夫

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※『永遠の時効』はこの続編


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[ 2010/11/24 10:16 ] | TB(0) | CM(0)

ゴルフ場殺人事件/アガサ・クリスティー

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接待ゴルフの最中、もよおして林の中に消えた大会社の社長が、放尿中に何者かに殺害される。ポワロの灰色の脳細胞が、衆人環視のゴルフ場で起きた殺人事件の謎に挑む…といった感じの話を想像しがちなタイトルだけど、全然違うんだよね、これが。

原題が『The Murder on the Links』だとしても、このタイトルじゃあ、手に取る気が起きない。かなり損をしてる。
とはいえ、出来のいい話ともいえないんだな。
特に序盤が退屈で、途中で投げ出そうと思ったほど。全体的にバランスも悪いし。
読みどころは、ヘイスティングズのロマンスになるのかなあ。

ところで、本作は訳者が田村隆一なんだけど、クリスティー文庫になったときに(編集が)手を入れてたりします?
なんか、過剰に漢字を開いてて気持ち悪い。読んでいてなかなか乗れない。
文字が大きいせいもあるのかな?

読了:2010/11/14
採点:☆☆☆★  ←ちょい甘め


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[ 2010/11/23 22:33 ] | TB(0) | CM(0)

沙粧妙子 帰還の挨拶

ちょっと――というか、かなり忙しくて久しぶりに間をあけてしまった。
もちろん、起きている時間すべて何かに拘束されているわけではないので、書こうと思えば書けるんだけど、面倒と思う気持ちが先に立ってしまう。いけないなあ。

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もう随分前になっちゃうけど、
「沙粧妙子」のSP、予定どおり借りてきて見ました。

慎吾に続いて、今回は剛が犯罪者役で登場。
SMAPは森くん以外(!)、実はヒールのほうが合っていると思われるので、みんなこの線を突き詰めれば良かったのにと、今さらながら思うことです。

内容は……本編に比べると練り込みが甘く、犯人も弱体化してるんだけど、最後のシーンで救われたかな。
どうせだったら、後日談じゃなく前日談をやっても良かったと思う。


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[ 2010/11/19 14:25 ] TV | TB(0) | CM(1)

象は忘れない/アガサ・クリスティー

クリスティーが生涯最後に書いたとされるポワロ長編。

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森博嗣にバカにされそうだが、読んだ本は大概内容を忘れる。
象は忘れないが、ノムラは忘れる。
若い頃からそうなので、加齢が理由ではないと思う。そういう読み方なんでしょう、たぶん。

それでも「まったく覚えてない」ということは滅多にない。作品の断片がなんらかのきっかけで長期記憶化したものか、読んでいくうちに部分的に記憶が甦ることはよくある。

が、

本作だけは、最後までまっさらなままだった。
覚えているのは「確かに読んだ」ということだけ。

再読して思ったんだけど、クリスティーの作品としては、平均以下の出来ですよね?
加えて、最初に読んだのは少なくとも20年以上前。ということもあり、記憶に残らなくても不思議じゃない、と。

ひとつだけ、
忘れ去られつつある過去の名探偵、というポワロのポジションが新鮮だった。

読了:2010/11/6
採点:☆☆☆★


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[ 2010/11/09 21:19 ] | TB(0) | CM(0)

太陽が死んだ夜/月原渉

第20回鮎川哲也賞受賞作。

太陽が死んだ夜
太陽が死んだ夜月原 渉


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東京創元社HPより
ニュージーランドの全寮制女子校に編入してきたジュリアン。彼女は同校の卒業生である祖母が遺した手記と、古い手紙を携えていた。手記には学院の教会堂で起こった残虐な殺人事件が、手紙には復讐をにおわせる不吉な一文が書かれていた。そして、ジュリアンと6人の同級生に、ふたたび酷似した状況で、悲劇がふりかかる……。これは41年前の事件の再現なのか? 少女たちを脅かす、封印された謎とは?


公募新人賞の受賞作ということでは、じゅうぶん納得のいくレベル。
肝心のヒロインのキャラが弱いものの、他の登場人物は描き分けができているので、すいすい読み進めることができた。

W受賞のうちの一冊で、あらすじを読むかぎり、こちらのほうが面白そうに感じた。
選考は2つに割れたようだが(北村薫がこれを、島田荘司がもう一方を推して)、作家としてはさておき、選者・島田荘司のプッシュは信用しづらい。最近も『玻璃の家』には思いきりガックリきたし、こちらを選んで正しかったと思う。

密室トリックは微妙だなあ。
鮎川賞だから敢えてトリック前面に出してきているのだろうが、サプライズに欠けるので、多くの読者が肩すかしと感じるのではないか。
「描写が少ない」(笠井潔)、「脂気がない」(島田荘司)というコメントはたぶん真実を突いていると思う。そうしたものが仮に備わっていたら、トリックの瑕もきっと目立たなかったろう。

読了:2010/11/4
採点:☆☆☆★


▼関連作
ボディ・メッセージボディ・メッセージ
安萬 純一

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※もうひとつの受賞作


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[ 2010/11/05 13:47 ] | TB(0) | CM(0)

小説家という職業/森博嗣

小説家という職業 (集英社新書)
小説家という職業 (集英社新書)森 博嗣

おすすめ平均
stars型破りの小説作法
stars森博嗣氏の小説にはまったことのある人には必読の書
stars出版界についての少し生々しい話も
stars小説内リアリティ。
stars”書きたいから書いているだけ”作者像幻想って根強いですよね。

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小説を書く=ビジネスと割り切る作者の姿勢は、熱狂的なファンほど拒否反応が強いのではないかと思われるが、森ミステリィを4、5冊読んで面白いと感じた記憶がほとんどない自分にとっては、むしろ興味深く、楽しめる一冊だった。

出版界に対する苦言は、小説家やライターのみならず、デザイナーやカメラマンも含めた多くのクリエイターが共感する部分ではないかと思う。
近い将来のリタイヤを考えているらしいが、こうした問題意識を持った人には、引き続き意見をいえる場所で踏ん張っててほしいもの。


読了:2010/11/2
採点:☆☆☆


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[ 2010/11/04 18:32 ] | TB(0) | CM(0)

ガラスの仮面(46)

ガラスの仮面 46 (花とゆめCOMICS)
ガラスの仮面 46 (花とゆめCOMICS)美内 すずえ

おすすめ平均
starsおわりかたに悶絶
stars少しホッとしました
starsああ急展開、阿古夜の恋に目覚めるマヤ
stars確かに前巻よりは良いですね
starsドキドキする展開

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紫織さん大暴走!

――が今回の見どころ。
舞ちゃんフェードアウトで毒が減っていたところなので、しばらく頑張ってもらわねばですな。
紅天女の役づくり自体、実はあんまり面白くないこともあり。

前巻に続いて貸本屋を利用しました。


読了:2010/10/29


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[ 2010/11/01 15:57 ] マンガ | TB(0) | CM(0)
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