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砂の器 ~からの八つ墓村


Amazonプライムで観た。この10年で3回目になるか。前回もプライムビデオだったが、そのときは100円だった。現在は無料。
加藤剛と橋本忍が鬼籍に入ったこの夏に、追悼の意味で観るならやはりこれだろう。


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さんざん言い尽くされていることだが、クライマックスの演奏シーンは文章では表現が不可能な、まさに映像ならではの最大の見せ場。この部分だけyoutubeに上がっていたりするが、だけでじゅうぶん胸に迫るものがある。日本映画屈指の名演出だと思う。

そして主演の加藤剛。現代劇では周囲の俳優たちとは異なる空気を発するきらいがあり、それが作品鑑賞上のストレスになったりもするのだが、本作ではそのズレがいい方向に働いている。緒形拳や加藤嘉をはじめとする芸達者たちを向こうに回して、しっかり存在感を示している。名演とはいえないが、はまり役といえるだろう。
心よりお悔やみ申し上げます。

そして意外にいい味を出しているのが、丹波哲郎と森田健作の刑事コンビだ。いずれも暑苦しいというか押しつけがましいキャラで役を選ぶタイプなのだが、今回は、なんていうか妙な安心感がある、見ていて。
いや、考えてみればGメンと刑事くんじゃないか。そうか。慣れたもんだよな。


でもって以下、余談……とも言えないが、ちょっと話を広げて。

先日、GYAO!でたまたま『八つ墓村』('77)を発見。久しぶりに観たのだが、これが思った以上に楽しめず。市川崑監督の一連の金田一ものと差別化――できるタイミングでもないので、意図的にだろう、ホラーというかオカルトに寄せた作りになっている。伝奇色が強い原作を考えればそれも間違った試みとは言えないのだが、にしても匙加減を過った印象があり、別に金田一はいなくてもいいんじゃない?感が原作以上に強い。

『八つ墓村』がそうした極端路線に走ったのは、直前にほぼ同じスタッフで製作された『砂の器』('74)の影響があるのではないか。ふと、そんなことを思った。現実←→伝奇、あるいは松本清張←→横溝正史という、原作者の色を踏まえたコントラストをつけようとしたところ、勢い余ってしまった……と。
まあ、橋本忍的に、これまでとは肌合いの違う仕事ということで、思いきりイメージに遊んでみただけかもしれないけど。
ちなみに興収面では横溝映画の中では最高らしいですよ、『八つ墓村』。それどころか『砂の器』より遙かに稼いだようで…!?


[ 2018/07/25 03:07 ] 映画 | TB(0) | CM(0)
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