この夏テレビ放映されるんだろうなあ、と思いつつ、レンタル200円デーだったのでつい借りてきてしまった。
期待が大きすぎたかもしれない。
キャラの薄い感じは細田監督の作家性としても、構成面まで薄いのはどうだろう。
電脳世界(死語?)をフィーチャーしすぎ。これが最も気になった点。
ネット社会に見られる人間関係の希薄さと、旧家の大家族に見られる同濃密さを対比したいのは解るが、描写不足のせいで作品のバランスまで崩してしまっている。
家族をテーマにするなら、田舎の大家族といって思い浮かぶ過剰な緊密性、排他性を、もう少し明確なかたちで出してほしかった。
そこに外の血が一滴垂らされたなら、もっと激しい化学反応が起こるはずだし、帰還した異端者にももう少し冷淡であっていい。
そもそも大家族といったって、作品に見られる範囲では超人お婆ちゃん+その他の集団に過ぎず、彼らの絆やらを描くにはエピソードも役者も不足している。
お婆ちゃんがスゴい存在なのはいいとして、その説明の仕方に工夫が感じられないのも…。
今後も追っかけていきたい監督だけど、本作に限っていうと今ひとつだった。
風呂敷のサイズが合わなかったように思う。
採点:☆☆☆★