太陽が死んだ夜/月原渉

第20回鮎川哲也賞受賞作。

太陽が死んだ夜
太陽が死んだ夜月原 渉


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東京創元社HPより
ニュージーランドの全寮制女子校に編入してきたジュリアン。彼女は同校の卒業生である祖母が遺した手記と、古い手紙を携えていた。手記には学院の教会堂で起こった残虐な殺人事件が、手紙には復讐をにおわせる不吉な一文が書かれていた。そして、ジュリアンと6人の同級生に、ふたたび酷似した状況で、悲劇がふりかかる……。これは41年前の事件の再現なのか? 少女たちを脅かす、封印された謎とは?


公募新人賞の受賞作ということでは、じゅうぶん納得のいくレベル。
肝心のヒロインのキャラが弱いものの、他の登場人物は描き分けができているので、すいすい読み進めることができた。

W受賞のうちの一冊で、あらすじを読むかぎり、こちらのほうが面白そうに感じた。
選考は2つに割れたようだが(北村薫がこれを、島田荘司がもう一方を推して)、作家としてはさておき、選者・島田荘司のプッシュは信用しづらい。最近も『玻璃の家』には思いきりガックリきたし、こちらを選んで正しかったと思う。

密室トリックは微妙だなあ。
鮎川賞だから敢えてトリック前面に出してきているのだろうが、サプライズに欠けるので、多くの読者が肩すかしと感じるのではないか。
「描写が少ない」(笠井潔)、「脂気がない」(島田荘司)というコメントはたぶん真実を突いていると思う。そうしたものが仮に備わっていたら、トリックの瑕もきっと目立たなかったろう。

読了:2010/11/4
採点:☆☆☆★


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[ 2010/11/05 13:47 ] | TB(0) | CM(0)
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