完全なる首長竜の日/乾緑郎

第9回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。

完全なる首長竜の日完全なる首長竜の日
乾 緑郎

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サイコダイビングしているうちに、現実と虚構(精神世界)の境界があいまいになって――という話。作中でも言及しているように、荘子の『胡蝶の夢』状態ですね。
岡嶋二人『クラインの壷』など、この手の話に前例はおそらく多いはずで、かなり既視感をおぼえるのも確かなんだけど、主人公の描写に説得力があるので、最後までテンポ良く読み進めることができた。また、基本ワンアイデアではあるものの、それを補って余りあるほど大小のモチーフの配置も巧みで、書ける人という印象が強い。
「このミス!」大賞受賞作はなかなか手が伸びにくいのだが、今回手に取ったのは正解でした。

余談1。
『チーム・バチスタの栄光』以来の選考委員即決――とあるけど、必ずしも全員が絶賛しているわけではないのだな。と、巻末の選評を読んで思った。

余談2。
首長竜は恐竜ではありません。

読了:2011/2/2
採点:☆☆☆★


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だな通信 ミステリー文庫
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[ 2011/02/06 12:07 ] | TB(1) | CM(0)
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毎年、新人賞を2つ、3つとる新人作家が現れますが2010年はこの乾緑郎がこの作品で「このミステリーがすごい!」大賞と『忍び外伝』で朝日時代小説大賞をとりました。『忍び外...
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