水の柩/道尾秀介


ミステリというジャンルに(過剰な)こだわりはない、といったようなことを、いつだったか作者が発言していたように思う。
本作もまた、普通小説(という言い方は実は好まないのだが、このほうがまだまだ通じやすいので)にカテゴライズされるであろう作品。


水の柩水の柩
道尾 秀介

講談社 2011-10-27
売り上げランキング : 12717

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


初期の連城三起彦や泡坂妻夫なんかもそうだけど(どっちも幻影城出身ですね)、ミステリ要素を無理して加えたがため、かえって作品としてのバランスを失うケースは多い。
道尾秀介も以前はそういう感じが強かったのだが、本作を読むと、そのあたりうまく割り切れているようだ。
ミステリ色が希薄になったことでファンの評価は分かれそうだけど、個人的には今後に向けて期待感がいっそう高まった。

とはいっても、やっぱりプチ叙述トリックが用いられていたり。
習い性というやつでしょうね。

読了:2011/12/18
採点:☆☆☆★


Track Back――>
粋な提案


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
[ 2011/12/20 08:23 ] | TB(3) | CM(2)
いろいろな場面の表現力がすごかったです。
自分もその情景の中に入ってしまったような感覚になりました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
[ 2013/05/31 15:04 ] [ 編集 ]
藍色さん、こんにちは。
コメント&TB、ありがとうございます。
こちらからもTBをお送りしました。

道尾秀介の変化、初期のファンは批判的のようですが、ぼくはかなり好意的に見ています。(^^)
[ 2013/06/02 10:17 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

「水の柩」道尾秀介
私たちがあの場所に沈めたものは、いったい何だったのだろう。 五十数年前、湖の底に消えた村。少年が知らない、少女の決意と家族の秘密。 誰もが生きていくため、必死に「嘘」を
[2013/05/31 14:29] 粋な提案
葬り去る、
小説「水の柩」を読みました。 著者は 道尾 秀介 今作も非ミステリーなドラマ色強い作品 とはいえ 最後まで読ませますね ストーリー運びの巧さ、文章の美しさ 流石です 家族の問題
[2013/08/28 18:34] 笑う社会人の生活
『水の柩』 道尾秀介
「道尾秀介」の長篇作品『水の柩』を読みました。 [水の柩] 『鬼の跫音』、『龍神の雨』、『球体の蛇』、『光媒の花』、『月の恋人―Moon Lovers』、『月と蟹』、『カササギたちの四季』に続き「道尾秀介」作品です。 -----story------------- いま最も眩しい作家が描く、成長と再生の物語。 タイムカプセルに託した未来と、水没した村が封印した過去。 時計の針を動かす、...
[2017/02/20 21:29] じゅうのblog
月別アーカイブ
フリーエリア