屍者の帝国/伊藤計劃・円城塔


伊藤計劃が遺したプロローグ部分と僅かなプロットを円城塔が書き継いだ作品。
ジャンルでいうと、if歴史もの?
ポール・ウィルスンの『黒い風』みたいな。


屍者の帝国屍者の帝国
伊藤 計劃 円城 塔

河出書房新社 2012-08-24
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そのスジの人だったら、思わずニヤっとしてしまうような魅力的なモチーフが散りばめられている。にもかかわらず、読んでいてあまりワクワクするものがないのは、ストーリーにしっかりとした骨がないからか(少なくとも、自分にはそう感じられた)。
モチーフを羅列しただけの、エピソード集といった趣き。『虐殺器官』から感じられたスリルは、そこにはない。

円城塔はこれまで読んだことないんだけど、基本的にこういう作風なのかな。
それとも伊藤計劃の作風に引きずられたせいで、こうなったのだろうか。
大変な苦労があったこととは思うが、作品として成功しているとはいえないと思う。

余談。
最後に、こんな一文がある。

本書は書き下ろし作品です。執筆にあたり、プロローグ部分を伊藤計劃、第一部以降を円城塔が担当しました。


確かに、そのとおりではあるんだけど、ちょっと違和感がある。
伊藤計劃は、プロローグ部分を"担当"などしたくなかったろう。


読了:2012/9/30
採点:☆☆☆★


[ 2012/10/08 16:00 ] | TB(0) | CM(0)
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