シン・ゴジラと科学技術館



興行的には、『君の名は。』に主役が移ったとはいえ、まだまだネットでは話題が尽きませんね。『シン・ゴジラ』のことですが。
引き続き公開中だし、このへんで2発目のエントリーを入れたいと思います。今回、作品内容からはちょっと離れます。


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「ヤシオリ作戦」を控えたクライマックス、前線基地という触れ込みで科学技術館(内通路)が出てきたとき、隣に座っているかみさんと顔を見合わせて笑ってしまった。
独身時代にかみさんと客として訪ねたことがあったり、その10数年後にそれぞれ仕事で関わったことがあったり(自分の場合は特別展のシナリオ担当)と、因縁さほど深くなくとも決して浅いわけではない科学技術館。かみさんに至っては、指揮所が置かれた屋上に出たこともあるらしいが、まさか『シン・ゴジラ』のロケ地(それも重要な!)に使われるとは思ってもみなかった。

公の施設と思われがちだが、科学技術館は産業界の肝いりで創られた民営の博物館。公益財団法人日本科学技術振興財団(ソラでかけるw)が運営管理をしている。テレビ東京(旧・東京12チャンネル)とは財団傘下の兄弟みたいなもので、館内のスタジオでは一部番組の撮影も行われている。ご存じでした?
まあ、そのへんはシンゴジと別に関係ないんだけど、科学技術館が映画と関わりを持ったのは、自分が知る(といっても伝聞だけど)限りこれで3回目。
まずは『太陽を盗んだ男』。やっぱり、クライマックスで屋上が使われる。武道館に近いというロケーションから選ばれたのかな、やっぱり。
次に、あんまり有名じゃないかもしれないけど『影武者』にも協力したらしい。このときは館が出たわけではなく、清水門を撮るために屋上にカメラを置いたのだとか。
そして今回の『シン・ゴジラ』。経緯は、科学技術館のオフィシャルに記事が載っているので、興味ある方はどうぞ。





さて、
普通は知らないし、興味もないと思うけど、財団の理事長は元・文部大臣の有馬朗人という人。科学技術館の館長も長く兼務していた(現館長はノーベル賞受賞者の野依良治)。この人物、実は東大出身の物理学者(専門は原子核物理学)で、原子力ムラの大立て者のひとりとされてるんですよね。そして、この有馬氏から震災直後に理事長を受け継いだのが、東電の元会長・勝俣恒久だったと。さすがに時期が時期ということもあり、即座に有馬理事長に戻っている。同じような動きが、きっとあちこちであったんだろうな。

福島第一原発の事故により、渋谷にある東電運営の電力館が閉館となったことを、覚えている人もあるかもしれない。原発関連展示があったのが理由として大きいようだが、これにより東京で同種の展示物のあるのは科学技術館だけとなったらしい(現在は知らない)。やはり震災後は展示中止となっていたが、間もなく再開していた。自分も見に寄った記憶がある。

――と、そんな具合に、民間施設とはいえ端から見ると原子力行政べったりの科学技術館が、反核の象徴であるゴジラ映画に協力したというのは興味深い。だいたい『太陽を盗んだ男』からして、原爆がメインモチーフだったし。

あまり気にしてないんだろうな。


[ 2016/09/22 15:50 ] 映画 | TB(0) | CM(0)
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